一連の「ブラウン騒動」で、各社が記事を出しておりますな。まあどこも両者の発言を載せてオシマイというような感じですが、その中で突出した記事を書いたのはあの読売だったですな。

中日の落合監督は14日、広島のブラウン監督が前夜、「相手チームの先発投手の情報を陰から知ろうとしたり、サインを盗んだり、フェアプレーの精神に欠けた球団がある」と語ったことに対し、広島市民球場で反論した。

落合監督は自ら「毎日、スコアラーから報告書を上げさせ、どう戦おうか、考えている。その努力が否定された。(サインを見破る行為も)セ・リーグでは禁止されていない。すべてルールの中でやっている。今後、広島側の動きによっては、法的処置も考える」と発言した。

ブラウン監督はこれに対し、「中日を名指しした発言ではない」と話した。
(2006年8月14日20時26分 読売新聞)

http://www.yomiuri.co.jp/sports/npb/news/20060814ie25.htmより引用

日本語は「主語を省略できる」言語であるので、ある会話の途中にある文の「主語が省略されている」場合は、読み手が理解できるように括弧を使ってその中に主語やらを挿入するのはまあ、知られたことですな。この括弧内の文字列によって、この新聞の読者は落合がサインを見破っていることを認めた上で堀江や村上のような「法の網をかいくぐるのは合法」だから許されると言っている様な印象を受けるわけでやんす。この括弧が無かったら、スコアラーからの情報を分析して、作戦・戦術に役立てる行為は禁止されていないと取れるわけじゃないですかね。
あと、コーチや監督が野手や打者に指示を出す「サイン」を見破るのは合法であるが、捕手が投手と球種・コース等の打ち合わせをする「サイン」を見破る行為は不法であることを分けて書くべきなんじゃないかと思ったね。